こんにちは。ニューヨークの大学に通っているRei(@uver0527rei)です。
私はつい先日、アメリカの大学を卒業するまでに達成したいと決めた、大きな目標を1つ達成することができました。その目標は私の大学で1番優秀なHonor Societyに入るというものです。
皆さんはアメリカの大学にあるHonor Societyを知っていますか?日本の大学などにはにはないものなので、正式な翻訳はわかりませんが、あえて日本語にすると「(米国の)優等生協会」でしょうか。
アメリカは、「頑張った分だけ評価される」社会です。日本ではどんなに成績がよくてもあまり他の生徒との待遇は変わりませんが、アメリカでは良くも悪くも実力主義です。
優秀な生徒はどんどん機会を与えられ、奨学金ももらうことができます。そしてこれは私のような留学生でもアメリカ人でも変わりません。
Honor Societyは学業や課外活動で優秀な成績を納めた人だけが入ることができる組織です。その規模や影響力はとても大きく、その名誉は生涯続きます。
日本には全くないような組織で、日本語での情報はまだまだ見つけることができませんでした。
そこで今回の記事では、
- Honor Societyとは?
- Honor Societyの種類
- メンバーになるための条件
- 私が招待されるまでに行った活動
- 入会するメリット
などについてお話しします。アメリカの高校や大学に進学する方で、Honor Societyに入ることを目標にしている人も多いと思うので、こちらの記事が少しでも参考になれば嬉しいです。
Contents
Honor Societyとは?
まずはHonor Societyについて説明します。Honor Society(オーナーソサエティ)とは、簡単に説明すると「米国の優等生協会」です。いわばエリートのみが入れる団体です。
優秀な学生のみに招待状が届き、入会できるとても「名誉のある賞」です。
Honor Societyの種類によって、基準は違いますがだいたい学校や学部で上位15%くらいの成績を取っていると招待状が届きます。
しかし学業での成績以外でも、課外活動やスポーツでの活躍も基準に入ることが多く、ただ勉強ができるだけでは入れないものがほとんどです。
アメリカの高校生が入ることができるNational Honor Societyの入会条件を例に見てみましょう。
2. 優秀な学業成績(Scholarship)
3. リーダーシップ(Leadership)
4. 熱心な奉仕活動(Service)
Honor Societyの種類
Honor Societyには中学・高校・大学ごとに存在します。また、National Honor SocietyとそうではないHonor Societyがあり、中学と高校はそれぞれ1つしかありませんが、大学にはNational Honor Societyとそうでないものが複数あります。
アメリカの大学の中で、代表的なNational Honor SocietyはNSCSですが、その他のHonor Societyの方が大学によっては優秀だったり、人気な場合があることは少なくありません。
高校: The National Honor Society(NHS)
大学: The National Society of Collegiate Scholars(NSCS)
またはThe Golden Key International Honor Society"(GKIHS)
Alpha Upsilon Alpha(言語学)
Beta Beta Beta(生物学)
Lambda Iota Tau(文学)
Mu Alpha Theta(数学)
Pi Gamma Mu(社会科学)
Pi Sigma Alpha(政治学)
Sigma Zeta(理系)
Sigma Tau Delta(英語)
Phi Alpha Theta(歴史)
Phi Beta Kappa(一般教養)
Phi Sigma Tau(哲学)
Chi Beta Phi(主に数学)
Psi Chi(心理学)
Alpha Pi Mu
Eta Kappa Nu
Tau Beta Pi
Beta Alpha Psi(会計)
Beta Gamma Sigma
Delta Mu Delta
Omicron Delta Epsilon(経済)
Sigma Beta Delta(経営)
National Residence Hall Honorary
Omicron Delta Kappa
Sigma Alpha Lambda
Honor Societyに入るメリット
私が考えるHonor Sociertyに入るメリットは以下の通りです。
- 名門校からスカウトがくる
- 会員のみの特別な奨学金をもらえる
- 就活に有利になる
- 履歴書に書ける
- ネットワークが広がる
- 優秀な生徒と交流が持てる
- 特別ばイベントに招待される
- 卒業式で表彰され登壇できる
- 名誉が一生続く
などなどメリットはさまざまです。もちろん全てのHonor Societyでこれらが経験できるわけではありませんが、名誉のあるHonor Societyでは普通ではできない特別な体験をすることができます。
Honor Societyに入るまでに私がしたこと
ここではOmicron Delta Kappaという名誉のあるHonor Societyに私が入ることができた理由を分析し、やったことなどをまとめてみました。
メンバーになるまでの流れはこんな感じです。
2. 招待のメールが届く
3. 説明会へ参加
4. 選考の書類を提出
5. 面接
6. 結果の通知
Omicron Delta Kappa (ΟΔΚ)とは
まずは私が入会したOmicron Delta Kappa (ΟΔΚ)について簡単に紹介します。Omicron Delta Kappaは1914年にWashington and Lee Universityで創設された、リーダーシップのNational Honor Societyです。
メンバーになるためには、学業で成績を残すだけでなく、コミュニティにおいて、リーダーシップを発揮できる学生でなければなりません。
そんなΟΔΚですが、創設後は拡大を続け、今では420ものチャプターと、総勢30万人もの会員をもつ歴史ある大きなHonor Societyになりました。
格式が高いとされるPhi Kappa PhiとPhi Beta Kappaとも深い関わりがあり、この2つと同じくらい名誉があり、人気なHonor Societyです。
やれることはやっていましたが、だからこそ自分が選ばれてとてもびっくりしています、、。
私がよく情報収拾するために使う「College Confidential」というサイトのこちらのページでも、Omicron Delta Kappaは"Definitely a true honor"、"It's a legit honor society and very much respected"などリアルな声で絶賛されていたのでとても参考になります。
Omicron Delta Kappaの条件
Omicron Delta Kappa (ΟΔΚ)というHonor Societyの入会条件は以下の通りです。
GPA: 3.5以上
学年: Junior以上
ポイント: 17ポイント(説明は下)
5つの評価基準: 学業、スポーツ、コミュニティ活動、広報活動、アート面
条件を満たすために私が行った活動
ここでは基準別に私が行った活動をまとめてみました。説明会ではとにかく小さなことでもいいから、プラスになると思ったことをなんでもアピールしてくれと言われたので、ひたすら書きました。
- Dean's list
- Teacher's assistant
- Independent Study
- 海外留学
- 各種奨学金
- インターンシップ(OCT)
- 埼玉親善大使
- 皆勤賞
- 日本の専門学校で受賞したTOEIC高得点者の賞
- 日本の専門学校で英検1級・IELTS7.0を取得した時に受賞した特別校長賞
埼玉親善大使のことや、日本の専門学校に通っていた頃の功績まで、このように日本での活動もバンバン書きました。
- Intramural参加者
- サッカーチームの副キャプテン
- 県大会出場
- 地区の優秀選手
- 高校サッカー3年間
- 中学サッカー3年間
- 小学校でのサッカークラブチーム4年間所属
Intramuralとは大学内で開催されるさまざまなスポーツの大会です。私はサッカーとバレーボールに参加していました。また、日本でも10年以上サッカーを続けていたので、トレセンに選ばれたことや県大会に出場したことも書きました。
- Executive board at American Marketing Association
- Active member at AMA
- Executive board at Economics club
- Executive board at the Japanese Cultural Association
- 学生起業家コンテスト受賞者
- 学生起業家ポスターの掲載
- 小学生のサッカーチームでボランティア
- Homecomingのコーディネーター
- NOLAカンファレンスの参加者
ここではキャンパス内やコミュニティでの活動を書きます。私は全米最高規模のマーケティングクラブの役員をはじめ、経済クラブや日本文化クラブでも役員をやっていたので、クラブ活動を中心に書きました。
また、大学の学生起業家コンテストにも参加し、賞を受賞できたので私のビジネスを紹介するポスターがビジネスの建物に生涯飾られることになりました。
- Reigoの運営について
- 月間5万人が読む英語学習や留学の記事を書いているということ
- Homecomingでフォトグラファー
- スピーチコンテスト出場
- IELTS専用メディアにインタビューされたこと
- 英語の雑誌に載ったこと
- 埼玉親善大使になった際にテレビで放送されたこと
ここでは自分の出版物やスピーチ、メディア関連についてアピールする場所です。
私はこのウェブサイトReigoの運営について書きました。日本語ですがURL付きで、IELTSのメディアにインタビューしていただいた際の記事や英語教材完全ガイドに識者として教材を評価したことも書きました。
- Performer at Night of Nation 2018
- 硬筆や書道で賞をもらったこと
- よさこい祭りで鳴子を踊ったこと
- 自分の絵が入賞したこと
最終選考の面接へ
そんな感じで一応かなり大学に関わっている人間だったので、無事に17ポイント以上稼いで、面接に進むことができました。
他のHonor Societyは書類選考のみが多いようでしたが、私の大学のOmicron Delta Kappaでは大学でも最も名誉のあるHonor Societyなので面接が実施されました。
服装はスーツで、面接官は担当の教授と、学生メンバーのトップです。面接自体はかなりリラックスできる雰囲気で、特にびっくりするような鋭い質問はなく、書類に書いた活動を相手がいくつかピックアップして、それを説明するという感じでした。
楽しく会話してたらあっという間に時間が終了してしまいましたが、しっかりとリーダーシップの部分を強調できたので好感触です。
無事メンバーになることに
面接から1週間後には結果のメールが来ました。結果は「合格」です!
なんとなく行けただろうとは思っていましたが、やっぱり嬉しいですね。Honor Societyに入ることはアメリカ留学においての大きな目標の1つだったので、3年生の段階で達成することができて安心しています。
また、Omicron Delta Kappaに入れるなんて留学当初は思っても見なかったので、幅広い活動を行ってきて本当に良かったと思えました。
合格のメールはこんな感じです↓
「Induction Ceremony」に出席
メンバーに選ばれた約1ヶ月後には、大学で「Induction Ceremony」が行われました。私を含め、今年選ばれたメンバーは合計で8人でした。
式典では、メンバーになることの誓いの言葉?をかけたり、代表や既存のメンバーからの挨拶や、メンバーになることの意義などが話されました。
その後は1人ずつ名前が呼べれ、表彰状をもらいます。また、バッジなどの記念品を受けとったあとは、机にある魔本(ガッシュみたいな)のようなノートに自分の名前をサインをします。この時点で正式にメンバーになるようです。
また、自分が登壇している間は、これまでの功績が話されるので、みんな少し自慢げに歩きつつも、恥ずかしさもあります。
こんな感じで式典自体は30分かからないくらいで終わり、その後は用意されていた軽食を交えながら新しいメンバーや、既存のメンバーと交流をするような感じでした。写真もどんどん撮りな!みたいな雰囲気もかなりカジュアルだったので、すごく楽しかったです。
さっそく再来週からミーティングが始まり、OΔKとしての活動も増えるので大変ですが、これから大学でトップレベルの人たちと仕事ができるのはとても楽しみです。
新しいメンバーとの集合写真↑この中には大学院生や4年生もいます。
まとめ
今回の記事ではHonor Societyについて解説し、私が実際に応募してメンバーになるまでの過程も紹介しました。
私が調べて限りこのような記事はまだ日本語で存在しなかったので、少しでも参考になれば嬉しいです。
Honor Societyに入るまでは大変かもしれませんが、入った先には多くの体験やメリットが待っていると思うので、ぜひ留学の1つの目標にしてみてはいかがでしょうか。